頭痛や発熱を伴う胃痛には要注意。考えられる病気や原因とは

頭痛や発熱を伴う胃痛には要注意。考えられる病気や原因とは

頭痛と胃痛がきている男性

一口に「胃が痛い」と言っても、深く掘り下げて見ると頭痛や発熱などを伴っているケースがあり、原因もさまざまです。

同じ胃の痛さでも受診する科は全く変わってきます。

今回は考えられる病気についてご紹介します。

1.感染性胃腸炎

胃痛、頭痛、発熱とくれば真っ先に思い当たるのが「感染性胃腸炎」でしょう。

細菌感染で発症し、他にも嘔吐や下痢を引き起こします。

感染源となった金の種類により症状は様々です。

たいていは2~3日で治るものの、免疫力が落ちているときには重篤化することがあるため、高齢者や子供に対してはとくに注意が必要と言えるでしょう。

消化器科内科(子供の場合は小児科)など症状に合わせて受診するようにしてください。

医師の診断に従い安静に努め、脱水症状には十分注意しましょう。

ただし吐き気がひどい場合は、かえって嘔吐を引き起こすため無理に水分を経口摂取しようとせず、医師に相談するようにしてください。

2.急性胆管炎

あなたの胃痛が上腹部で起こっており、高熱(38~39度以上)、目や皮膚の黄疸をともなっているのなら「急性胆管炎」の疑いがあります。

急性胆管炎とは短観内の結石や胆管及びその周囲のガンやリンパ節などが原因で胆道に通貨障害が起きることで胆管が閉塞し、胆汁中に細菌が異常繁殖した結果発症する病です。

重篤化するとショックや意識障害を引き起こしますので、思い当たる節があったら速やかに内科消化器科へ受診しましょう。

治療方法としては主に抗生剤鎮痛剤の投与や食事制限、状況に応じて胆石の摘出手術を行います。

3.急性胆のう炎

胆管炎とほぼ同じような症状が出るものの、40代~50代の女性に多いとされているのが「胆のう炎」です。

胆管炎より自覚症状がないものの、上腹部の痛み、発熱、悪寒、吐き気が特徴です。

また必ず初期症状として痛みが現れること、痛みは肩や背中にも広がることも特徴の1つと言えるでしょう。

不規則な生活や偏りのある食事などが原因となるため、思い当たる節があったら胆管炎と同じく内科消化器科を受診しましょう。

放っておくと急性から慢性になり、胆のうがんの発症リスクも高くなると言われています。

治療方法としては胆管炎と同じような感じになりますが、状態が軽ければ食事管理を徹底することである程度改善が見込まれるケースもあります。

4.虫垂炎

胃の痛みと発熱、胃腸炎かと思っていたが、痛みがだんだん上腹部からおへそ周辺、さらに腹部右下に痛みが移行してきた……となったら「虫垂炎」の疑いがもたれます。

俗にいう「盲腸」です。

実際にはこのほか嘔吐や吐き気、ガスは出るが便は出ないといった症状が見られます。

虫垂炎とは細菌感染により虫垂が炎症を起こして腫れ、腹痛や発熱といった状況を引き起こしますが、放置しておくとやがて虫垂が破裂し腹膜炎をきたします。

処置が遅れれば命にもかかわるので甘く見てはいけません。

さらに女性の場合は虫垂炎から腹膜炎へと病状が移行することで卵巣や卵管にも感染が広がり、結果不妊の原因ともなりえるのです。

思い当たる節があったら消化器内科への受診をオススメします。

状況によっては手術も必要になるでしょう。

5.溶連菌感染症

「溶連菌感染症」とはもともと免疫力が低下したところへ細菌感染した際に発症するものですが、悪化すると化膿性の病気やしょう紅熱を引き起こすこともある病気です。

溶連菌感染症といえば発熱(微熱~高熱まで)、咽頭炎、扁桃炎、中耳炎、とびひ、リンパ節炎などが思い当たるところですが、実は他にも倦怠感や頭痛、吐き気、胃痛や腹痛が諸症状として現れることがあります。

子供は小児科受診で大丈夫ですが、大人の場合は放置して重篤化すると腎炎を引き起こすこともあるため、思い当たる節があったら耳鼻咽頭科か内科を受診してください。

6.自律神経失調症

胃痛や頭痛、発熱が起こる前にストレスが積み重なっていた大きなストレスが一気にのしかかってきた倦怠感や疲労感がなかなかとれなかったといった自覚症状はありませんでしたか?もしかしたらそれ「自律神経失調症」かもしれません。

自覚の有無にかかわらず積み重なることで心身のバランスが崩れることによって引き起こされるため、症状も実にさまざま。

上記であげた特徴の他にも下痢や吐き気、動悸、たちくらみ、のぼせ、冷え、便秘、ひどい時にはうつ症状が出てしまうことがあります。

ホルモンバランスの崩れから起こることもあるので、まずは諸症状に合わせた科を受診しつつ、場合によっては心療内科や脳神経科受診も視野に入れるとよいでしょう。

頭痛や発熱を伴う胃痛には要注意

胃痛、頭痛、発熱……よくあることとはいえ素人判断は危険なケースも多々あります。

何もなければそれに越したことはありませんが、なにかあったときに後悔しても遅いのです。

「たかがこのくらい」と安易に放置せず、おかしいと思ったら早めに受診するようにしてください。

早期発見、早期治療こそが最善の道です。

※ここでご紹介している全ての薬等は使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って正しくお使い下さい。また少しでも健康に不安がある場合は必ず医師等にご相談ください。

頭痛や発熱を伴う胃痛には要注意。考えられる病気や原因とはに関連する情報