空腹時の胃痛は病気のサイン。胃酸過多以外にも胃潰瘍や急性胃炎の可能性がある
お腹が空いた時に腹痛に苦しむ事がないでしょうか?実は、お腹が空いた時に腹痛の症状が出る時は様々な病気が考えられるのです。
そこで、お腹が空いた時に、病院で診察してもらったほうが良い症状をご紹介します。
1.胃酸による痛み
お腹が空いている時に、胃の周辺が痛みだして、げっぷが出る場合は「胃酸過多」の疑いがあります。
この胃酸過多は、胃の中に食べ物が入っていない状態でも胃液が分泌され続ける症状です。
本来なら、胃の中に食べ物が入ってこなければ、胃酸は分泌されないようになっているのですが、ストレスがたまったり、カフェインやアルコールなどを多く摂り過ぎると起きてしまうので気をつけなければなりません。
胃酸が過剰に分泌されて腹痛になる原因は、胃酸は胃に入ってきた食べ物を粥状にするまで溶かすほどの威力を持っているからです。
胃の中には粘膜があって、この粘膜がバリアの働きをしてくれて、胃酸から胃を守ってくれています。
もしも胃酸過多になってしまうと、粘膜のバリアをやぶって、胃に損傷を与えてしまい腹痛の原因になってしまいます。
2.十二指腸潰瘍の可能性
お腹が空いた時に、お腹の下部に痛みを感じる時は「十二指腸潰瘍」の可能性があって、この十二指腸潰瘍は、十二指腸という臓器に潰瘍が出来てしまう病気です。
この十二指腸は、胃で消化された食べ物を様々なホルモンを分泌して、さらに消化吸収していく大事な働きをします。
十二指腸潰瘍になってしまう原因として、ストレスやピロリ菌などで粘膜がただれて傷つく事によって潰瘍が出来ると言われています。
このピロリ菌というのは、胃の中に生息する細菌で、この細菌に感染すると炎症を起こしてしまい様々な症状を引き起こしてしまいます。
この十二指腸潰瘍は、胃酸が多く分泌される20〜40歳の方が多く発症している病気と言われているので、若い方は特に気をつけて下さい。
3.食生活の乱れによる急性胃炎
お腹が空いている時に、急激な腹痛吐き気嘔吐などの症状が出ている時は「急性胃炎」の疑いがあります。
この急性胃炎は、胃の粘膜に炎症ただれ出血などが起きる症状で、刺激の強い食べ物やアルコールなどを多く摂っていると発症しやすいと言われています。
急性胃炎になると食欲不振になってしまい、胃の中に食べ物が入ってこない状態で、ダメージを受けている粘膜が胃酸の多くを受け止めてしまい通常より激しい腹痛に悩まされるのです。
この痛みを和らげるためには、胃の中に食べ物を入れる必要があるので、お粥か刺激の弱いスープなどを飲むようにしましょう。
そして急性胃炎の症状が収まっても、刺激の強い食べ物やお酒などを控えるようにしないと、再び急性胃炎になるので食生活に気をつけましょう。
4.自律神経の乱れによる胃潰瘍
胃の粘膜が傷つくと、お腹が空いた時に腹痛に悩まされますが、なかには粘膜だけでなく胃壁まで浸食してしまう「胃潰瘍」という恐ろしい病気があります。
この胃潰瘍は、お腹が空いているのに、お腹が張ったような痛みを感じて、口の中で酸っぱい食感を感じてしまいます。
ストレスがたまったり、自律神経が乱れたりすると胃潰瘍の原因になります。
なぜなら、ストレスを感じると血流が悪化して、酸素や栄養などが細胞に届かなくなって、胃の粘液のバランスが崩れてしまうからです。
胃潰瘍が初期症状のうちに見つける事が出来れば薬で治す事も出来ます。
しかし胃に穴が空いてしまった場合は手術をする必要があるので、普段感じた事がない腹痛に悩まされるようになったら早めに病院で診察してもらったほうが良いでしょう。
5.胃がんの初期症状
腹痛の症状が出ると様々な病気が考えられますが、その中でも特に深刻なのが「胃がん」です。
この胃がんは、胃に「がん細胞」が出来る症状で、がん細胞は周りの状況に対応しないで常に増え続けるので体に深刻なダーメジを与えます。
毎年5万人前後の日本人が胃がんで亡くなっているので、初期症状のうちに治療を受ける事が重要です。
しかし胃がんは、初期症状で腹痛を感じる事がなくて、ある程度まで胃がんが進行してから、お腹が空いた時に激しい腹痛を感じるようになります。
胃がんは中高年になってから発症しやすい病気なので、40歳を過ぎたら1年に1回は人間ドッグを受けて、胃カメラによって胃がんになってないか発見する必要があります。
胃がんは食生活や喫煙によって起きる病気なので、食生活を気につけて、喫煙している方は禁煙するようにしましょう。
空腹時の胃痛がする時は診察で早期発見が重要
お腹が空いている時に、腹痛を感じても、多くの方はあまり深刻に考えないで病院に行こうとしません。
しかし、お腹が空いている時に腹痛を感じている時は様々な病気を発症している危険性があって、命の危険に関わる胃がんにかかる事もります。
そのため、ただの腹痛と思わないで、早めに病院で診察してもらいましょう。
※ここでご紹介している全ての薬等は使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って正しくお使い下さい。また少しでも健康に不安がある場合は必ず医師等にご相談ください。